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―――――…
小さな小鳥のプリントが表紙にあるノートを開くと、僕はそれを一枚破りとった。
そして思いを書き綴るそのノートの切れ端に一番心を開けたあの人の名前を書いた。
「……昔はおいでかないでって泣いてたのは僕だったんだけどな。ごめんね、優弥…。先に逝かせてもらうね」
ぽたりぽたりと涙を滴らせながら先に逝くことを、永遠に迷子になることを大好きだったただ一人の親友に謝り続けた。
ごめんね、ごめんね。
君を束縛し続けて。
ごめんね。
優しかった君にひどいことを言わせて。
だけどもうすぐ、もうすぐ君を解放してあげられるから。
――――サヨナラ、僕のともだちだったひと。
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