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僕は夢に出て来た女性の顔を克明に覚えていた。
絶対に間違いは無い。
だけど、全く面識がなく張り紙に記してある住所も全く馴染みのない地域。
僕とこの女性の接点は無い。
一体、なにが起きているんだ?
そもそも、僕はこのビデオショップにも足を向ける事はごくごく稀だ。
いや、光一がスポーツ用品店の店長にバッティング指導って、未だかつてない。
あそこで長時間、長居をした為、僕は尿意をもよおした。
いやいや、待てよ!
車を洗車中にボディに傷を負わしてしまった事が偶然。
タッチペンを買いに行く途中、光一に鉢合わせた事も偶然。
それが無ければ、スポーツ用品店に向かう事も無く、更にスポーツ用品店が暇で、店長のバッティング指導自体、ごくごく稀にして、それが無ければ、レンタルショップに向かう理由が発生しなかった。
普段行く事の無い、レンタルショップに偶然、その張り紙がしてあり、
失踪者の顔は偶然にも、夢で見た女性。
あまりにも偶然が重なり過ぎている。
もしや、僕は何らかの力によって、
レンタルショップに導かれたのだろうか?
夢と現実がリンクするかもしれない。
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