幼い日々

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聖知は意外にも普通な口調で言った。 『翔性様と美性様には真凛流様の養子になっていただきます。』 私も兄も目を見開いた。 母の妹の、現女王の養子…………? 『でも追放者を養子なんかにしたら困るのはそっちじゃないの?』 『もちろんですが追放者ということは内密に、五大戦士だから隠していたということにして公表するつもりでいます。』 五大戦士って何かと聞こうとしたとき、聖知が話始めた。 『翔性様は養子になってそのままいかれると凛花様(りんか=現ノイ第一王女)と結婚して次期国王、美性様は第二王女でアクアの真凜さまと結婚になると思います。悪い話ではないでしょう?』 『俺と凛花は身内内結婚させられるの?』 兄はびっくりしたように言った。 『そうなると思います。』 まさか凛花と結婚なんて私も考えていなかった。 凛花とその弟の凛真(りんま)は何回も会ったことがある。 3歳までは同じ場所で暮らしていたわけだし。 凛花は私の2つ上、凛真は私の1つ上でまるで私の兄弟のような感じだった。 その妹の梨里凛(りりりん)と凛星には数えるほどしかあっていないけど…… 『あの………真凜様って私は会ったことがありますか?』 『美性の王家にいたころの幼馴染みだよ。』 ーーーーそんなひとがいたとは!! 『真凜って呼び捨てしてたから呼び捨てでいいんじゃない?あいつは覚えているみたいだし。』 ……………そういえばいたようないなかったような。 『とにかく出発は3日後といたします。急ですが用意をお願いします。』 ーーー3日後? 聞いた瞬間に優也と正広の顔が思い浮かんだ。 ペアリングのネックレスを見る。 別れは突然にやってきた。 別れまであと3日。 運命の鐘が鳴る。
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