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できるだけ細い枝を選んで折る
そして桜の花びらを取って、口に運ぶ
「我は花の血を受け継ぐもの。時空を越え、世界を越える鍵となれ!花魔法・花扉(フラワー・ゲート)!」
私が折った桜の枝に魔力を送ると、桜の枝が手の平サイズの鍵に変わる
これでやっと―――
桜の幹に向かって鍵を捻る
その時―――
「待ちなさい識別No,00S」
「ただちに魔法の使用を中止し、我らに投降しなさい」
「拒否した場合、王への反逆とみなし、貴女を排除します」
まるで機械のようなブレの無い無機質な声で話す魔法省の連中
魔法省とは、この魔法界の全てを管理し、監視している組織
また、犯罪者や反逆者の処理も行う
そしてこの組織の大きな存在理由は“魔法の管理”だ
今、この世界に住む人が持つ魔法の種類、またランクの識別
そして、『失われた魔法』の保護、および研究だ
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