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が、それに対してやや不安そうな表情を覗かせた2人に、彼は苦笑を交えながら更に続けた。
『ただ今回の招待は、言ってみりゃあいつが企画したレクリエーションの一環な訳だ。気楽に構えてていいぜ』
車は公道から逸れて、地下へと続く通路へと入っていった。駐車場のようである。
『…まぁ急な話なんで、3人くらいしか招待する余裕が無かったみたいだがな』
奥へ、ひたすら奥へと向かう車両の中、ふと鈴奈が周囲に視線を巡らせながら疑問を口にした。
「法崎さんが誘って下さった……ですよね? …あと一人は?」
人数が足りていないことに気付いた彼女の質問に、セイバースターは速度を緩めながら答える。
『さて、俺も会ったことはないんだが。何でも料理好きで少し変わった兄ちゃんだ、ってのは聞いてるぞ』
「へぇ…」
何より男性であることで、少しは肩身の狭い思いをしなくて済むと、胸を撫で下ろす志狼である。
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