第三章 紹介

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 が、かおるの思惑はその思惑を楽々と飛び越えた。 「その通りの意味だよ?」 「…へっ?」  あまりにもあっさりと返された言葉に、志狼は思わず間の抜けた声を返す。  かおるはそれを意に介すことなく、さも当然のことを解説するかのような口ぶりで答えた。 「だから、”ロボットに直接関わっている人”って意味で書いたのよ。少なくとも、ここに居るメンバーは全員、そういう関係者だからね」  そういう関係者、という一言に、一番強く反応したのは鈴奈だった。  彼女が(主に自分から言うのが恥ずかしいからという理由で)周囲に伝えていない情報が知られているのではないかと危惧したのである。
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