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「どうしましょう。伯爵様」
伯爵がリリアーナをしっかりと見た。
「このままほおっておくと、事態がややこしいことになるやもしれぬ。
そういう事にならないよう、何か早急に事を起こさねばなるまいな。
そうと決まればこの事態の決着は、案外と早いかもしれぬぞ」
そう言うと伯爵は、にまり、と笑った。
それは氷のように冷たい笑みだった。
・
龍夜のバイクが、住みかである神社に戻った。
龍夜はバイクから降りると、そのままものすごい勢いで石段を駆け上がり、その勢いのままゆづきの前まで来て、尻からドンと大きな音をたてて座ると言った。
「ゆづき、お前に聞きたいことがある。正直に答えてくれないか」
「……はい、龍夜様」
ゆづきは返事をしたが、それは消え入りそうな声である。
龍夜がそれにかまわず続けた。
「言いにくいとは思うが、あいつらの残りとこの俺と魍魎丸、いったいどっちが強いのか、はっきりと答えてくれないか」
「……残りの三人は、先ほども申し上げましたように、今まで戦った相手より、数段強いようでございます」
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