連戦! オタクと魔王と勇者様

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「さっさと答えろ! なんでお前がリンヤさんを殺したんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 ココロがおかまいなしに雷を解放させて叫ぶ。 その雷はライクスとミドラに向かうが、結界に弾かれる。 そう。 この場の全員が思っている通り園崎臨也は死んだ。 いくら規格外な能力とはいえ、元が人間。心臓と脳のどちらかが機能停止すれば死は免れない。 それは、この世界でも常識だ。 だが、いくつもの知識を持ったオタクは この程度、くぐり抜けられる。 「え・・・?」 リナが目を点にして後ろを見つめる。 ありえないものでも見るかのようだ。 それにつられて、閉じ込められている者たちは全員見つめる。 「は・・・?」 皆、同じ反応。あの冷静なシェリアでさえ全く同じ反応だ。 「なんだ・・・?」 ライクスが不審に思い、後ろを振り向こうとするが、止まる。 原因は音だ。 シュル、と服の擦れる音や、汚れを叩き落す音が聞こえる。 だが、それはありえない。今、この場にいる人間は確認できている。周りには人気もない。 さっき殺した死体が転がっているだけのはずだ。 はっきり言って、気味が悪い。 「・・・・・・」 ライクスは目だけをミドラに向け、アイコンタクトを取る。 ミドラも同じ心境なのか、冷や汗をかいている。 ありえない・・・。 アイツは確かに殺したはず。死者を転生させる魔法なんてこの世にあるはずがない・・・! ゴクリ、と。二人ともつばを飲み、一斉に振り向く。 すると、そこには傷どころか汚れ一つない綺麗な人間が立っていた。 そして、両手を広げ、小さく、しかし不思議と響き渡る声で喋った。 『大嘘つき(オールフィクション)。俺の絶命を、なかったことにした』 笑いながら、絶望でも与えるようにそう言った。
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