14人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、何故か拷問に使うような椅子に縛り付けられていた。
正直、全く訳が分からない。
特に、視線の先にある毛むくじゃら。
恐らくは、クマだろう。
ソレは、唐突に立ち上がりこちらを向いた。
ニメートルはあろうかという巨体に鋭い爪、丸太のような四肢。
そして、美女の顔と首から腹にかけて伸びるジッパー。
ただの変態だな。
「どうも、アクマです♪♪」
しかも、頭を病んでるらしい。
「そんな、痛々しいモノを見るような目はやめてくれませんか」
無理だな。
そう思っていたら次の一言で一瞬我を失ってしまった。
「名無しの権兵衛さん」
言われてみて気付いた。
俺に名前が無いこと、記憶が無いこと。
そして、俺の体は、
マックロなヒトガタだということに。
最初のコメントを投稿しよう!