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それは唐突に、そして、嵐のようにやってきた。
「やぁ、エルミス」
短く刈り上げられた金髪に蒼い瞳。
豪華な刺繍がされた赤い服は金の糸が光る。
黒い靴で踏み荒らされた庭はシシルが大事に育ててきた草花を見るも無惨な姿に変えていた。
「……どういう……つもりだ」
「おいおい、口の聞き方には気をつけてもらいたいもんだな。
母様がお前を心配していたからわざわざ俺が様子を見に来てやったんだぞ?」
「そんな心配するような母君では無いでしょう」
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