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私にとってアストラルは国であると共に庭だった。
幼い頃より育った城の中は広いとは思わないし、むしろ、何故こんなに狭いところにいなければならないのかわからなかった。
毎日、母の元には知らない男や女が来る。
兄は、来る客来る客に愛想を振り撒き、いつも焼き菓子をもらっては、手を砂糖でベタベタにしていた。
逆に私は、誰も信用出来ず、客のきらびやかな服装が気持ち悪くて仕方がなかった。
似合いもしない服を何故着ているのか疑問だった。
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