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全て同じ作りの建物には、それぞれ扉に絵が描かれていたを
酒場を意味する壺の絵。
薬を意味する薬草の絵。
そして、今夜泊まる宿屋の意味をもつ、月と太陽の絵。
ほぼ一日中馬車だった為にリリアン以外は皆、馬車に揺られている感覚が降りてもとれなかった。
ドーバの活気は予想以上のものがあった。
すでに時計は、22時を過ぎていたが、人は溢れ、子どもの笑い声ものぞかせていた。
ランプの明かりが月の光を消すのでは無いかと思うほど輝く。
「こんな時間なのに凄い活気だね」
「治安がそれだけ良いんだろ」
「ココは、他のチクとはチガウ。
タシカニ他に比べたラ安全なトチだが、厄介ゴトには、大人でもコドモでも絶対関わってはイケナイ」
「厄介事はこちらから願い下げだぜ」
宿の二階窓から下の様子を眺めながらポツリと呟く。
宿の前には、業者の荷台が三台ほど並んでいた。
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