第一話 超合作

15/23
前へ
/26ページ
次へ
探さずとも目に留まる、巨大な木が視界に入ってきた。その塔の様な太い幹から突き出た枝に、一人の人物が立っていた。なかなかの距離であるため、顔や姿を確認できないが、声からして男性であろう。「さあ皆さん、こちらへお集まりください」 決して荒らげた声でなく、しかもこの距離で声が届くなど、決して有り得ない。が、この際いちいち不思議を追求していては疲れてしまいそうだと、博紀は歩き出した。 周りの人々も黙って大木に向かいだす。カリンはシンタロウにくっついて歩いていた。皆、神妙な面持ちである。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加