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博紀は人混みを掻き分けて叫んだ。「ちょっと待てよ、俺、現実世界から来たんだけど…ストーリーとか主人公とか、どーゆー事!?」
「そうだよ!」軍団の中から、声がした。「僕だって現実世界から来た!」
俺も、わたしも、と数え切れないほどの人々が賛同した。
---え?違う、お前らとは違う意味の現実世界なんだってば!
「あー分かる分かる、自分の世界が現実だって思い込んじゃう気持ち」騒ぎを掻き消すように、高い声が割って入った。「みんなゲームやら漫画、映画、アニメの主人公なの!何度も言わせないで」男は嘲笑混じりで言った。
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