1旅目-道ずれ・旅友・期待

2/4
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
俺は今、家出の準備をしている。 家出なんて初めての俺は、何をどうしたら良いのかわからず、とにかくボストンバックとエナメルバックに着替えは勿論、必要そうな物を詰め込めるだけ詰め込んだ。 「なんだお前その荷物…旅行でも行くのか?」 俺が家出の準備をしていると、妹の由真-ユマが興味本意に聞いてきた。 「ふふふ…聞いて驚け妹よ!兄はな家出するのだ!」 「!!?」 どうだ驚いて、気になって心配になって声も出まい! さぁ称えろ!称えろ妹よ!勇敢な兄を! 「…いや、家出って準備していくもんじゃなくね?!もっとなんてーかこう、突発的にするもんじゃないの?!…てか何その大荷物?」 因みに中2の妹は中1で既に家出経験済みでした…。 「うるせぇぇえ!部外者は黙ってろ!」 「いや…部外者じゃないし、身内だし…。まぁ気楽に頑張れや!」 完・全に舐められとる! しかも一切心配されてねぇぇえ! 「心配じゃないのか…俺は家出するんだぞ?家出だぞ?あの家出だぞ?」 「心配?…あー、確かに家出に大荷物持っていくお前の頭は心配だな…。大丈夫か?」 完・全に舐められとる! 母親といい!妹といい!この家の住人は、身内に心配と言う優しい気持ちよせる気は微塵も無いのか?! もぅいい!…こんな家…こんな家… 「家出してやらぁぁあ!」 「いや、早くしろよ…」
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!