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浩一たちの通う大学は二人の家から徒歩で10分というところにある。
多少高くつく物件だったが二人で住んでいるため安く住めていた。
「だいたいさー…」
瑠美は口を尖らせて小石を蹴った。
「浩一って全然分からないんだよね~」
「どういう意味だ…?」
「本当に私のこと好きなの?」
「ああ、大好きだぞ」
「………」
瑠美はため息をつく。
「…何だ?」
「何でもないですよ~…」
「変なやつだな…」
浩一は携帯を開いた。
「おい、遅刻しそうだぞ!」
「えっ、嘘!?」
瑠美は腕時計を見た。
「やばいやばい!」
「偉大な偉人である瑠美様が遅刻なんて…ゆゆしき事態じゃないか?」
「殴るよ、ホントに!」
二人は急いで走り出した。
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