五年後

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浩一たちの通う大学は二人の家から徒歩で10分というところにある。 多少高くつく物件だったが二人で住んでいるため安く住めていた。 「だいたいさー…」 瑠美は口を尖らせて小石を蹴った。 「浩一って全然分からないんだよね~」 「どういう意味だ…?」 「本当に私のこと好きなの?」 「ああ、大好きだぞ」 「………」 瑠美はため息をつく。 「…何だ?」 「何でもないですよ~…」 「変なやつだな…」 浩一は携帯を開いた。 「おい、遅刻しそうだぞ!」 「えっ、嘘!?」 瑠美は腕時計を見た。 「やばいやばい!」 「偉大な偉人である瑠美様が遅刻なんて…ゆゆしき事態じゃないか?」 「殴るよ、ホントに!」 二人は急いで走り出した。
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