五年後

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「ま、間にあった~!」 瑠美は部室に駆け込んで大きく息を吐く。 それとは対称的に浩一は悠然と部室に入ってきた。 「瑠美よ、息が上がってるじゃないか。運動不足なんじゃないか?」 「仕方ないじゃん…運動する時間なんてないしさ」 「そんなんだから2キロも太るんだ」 「な、何で知ってるの!?」 瑠美は慌てて浩一の口を塞ぐ。 「先輩、おはようございます!」 「ん…鷹野(タカノ)か」 浩一が振り向くと小さい女の子がニコニコして立っていた。 鷹野 司(ツカサ) 身長145センチ、体重35キロ。 小学生のようなステータスだが、れっきとした大学生だ。 見た目通り心も幼く、性別問わず人気がある。 例えるなら小動物のようだ。 「今日も早いですね」 「いや、遅刻ギリギリだが」 「あ、そっか」 司はエヘヘと笑う。
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