うさぎとかめ。

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俺ってつくづく阿呆なのか……？

まず兎川が同じブレザー着てる時点で何故違和感を感じなかった俺!!

苛立ちを隠せないまま、教室に入った。前の席には、俺の親友の川橋 翔（ｶﾜﾊｼ ｼｮｳ）が居て、軽く手をあげ挨拶する。

『よっ』

『よぉ』

『どした？暗い顔なんかしちゃって(笑)可愛い顔が台無しだろｗ』

『や、何でもない。あとさらっと俺なんかに可愛いとか言うなよ。女子が泣くぞ？』

『ははは、すまんすまん(笑)……ところでさ、今日転校生来るってよ！どんな子だろうな！』

『う゛っ』

多分、てかそれ絶対兎川だよ……。

爛々と目を輝かせる翔とは対称的に、
俺はあからさまに血の気が引くような感覚に少し目眩がした。

そんなとき、チャイムの音と教室前方の扉の開く音が聞こえた。