~日常①~

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船はすぐだった。宮島口からも見える場所にあったからだ。 横山さんと話すことができればよかったのだが、他の女子友達と話していたので、全くと言っていいほど話せなかった。 宮島に着くとそこらへんに鹿がいた。 餌を観光客があげているせいか、全く俺達を怖がらなかった。 現地に着くと班行動になった。俺は郷田と横山さんと櫻井さんの四人班だった。 この班は俺が入れてもらうという形でできた班だ。なんせ他にしゃべった人があまりいないからだ。 俺達の班はまず紅葉饅頭を食べることに決まった。店はそこらじゅうにあったが、俺達の班は1番船乗り場に近い店に入った。 そこで衝撃的な話を聞いた。 なんと横山さんと郷田は幼なじみだったのだ。ここで合点がいった。 いつも仲が良いのにカップルではなかったのは、お互いを知りすぎていたからだった。 俺は少し安心した。でも油断もできない。どちらかが今の関係を変えたいと思ったとき、付き合う可能性は間違いなく100%だ。 だから夏までには…。
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