1・わたしが彼の家に侵入した日のこと

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そもそも事は、 まあわたしの頭がおかしかったことが始まりでした。笑 出来心だったんです、出来心(´Д`)。 *** 土曜日の昼、 朝からあった予備校の講義の帰りだったわたし(高三)は 駅(一番北側にある私鉄の駅)の北の商店街でスイーツを買っていた。 (ここでちょっとブルジョアぶってますが、 …………本当は石焼き芋です。キリッ 束の間だけ見栄を張らせてください。笑) それをもぐもぐ食べながら帰路につく。 中高に入って電車通学をするようになってから、用があるのは駅までで、駅から北側は全く来ることもなく。 久しぶりに駅の北に出て、 小学校の時には通学路だった住宅街(ひとつひとつがデカくてキレイ)の景色を見て懐かしんでいたところ、 目の前の家(デカくてキレイ)のガレージから、一台の白い車が出ていった。 車が出ていくと、誰が触るでもないのに、ガレージのシャッターがかたかたと勝手に下りていくのだ。 (家にシャッター付きのガレージがある方には 当たり前のことではないかとは思うのですが><💦 わたしはシャッター付きの家には住んだことがなかったし、 祖父の家にあるガレージのシャッターは何しろ手動でしたので、 それを不思議だなあと思いながら、見ていました💦) そしてシャッターが30センチほど下りる、たったその間に、 (おそらく2、3秒のことでしょう) 自分でも驚くほどの思案を頭の中に巡らせた。
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