1・わたしが彼の家に侵入した日のこと

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こういう金持ちのお宅は泥棒や空き巣対策に、外からは人の入ることのできないような高さの塀をお持ちだ。 けれど、中から外に出ることについては、庭にある松の木や石灯篭がよく機能しそう… わたしはそう直感した。 「よし!」 とりあえずわたしは、食べかけの焼き芋をスクールバッグの中へ押し込み、それを背中に背負った。 そして庭に移動し、冷え切った手に息をふうふう吹きかけて、手前にある松の枝に手をかけた。 その時、 ウォ゙ン ウォ゙ン 「何!?」 野太い犬の鳴き声がしたのです。 そのあまりに大きな声に驚いたわたしは、灯篭にかけていた足を下ろして振り返った。 …………(゚_゚) ウォ゙ン ウォ゙ンウォ゙ン わたしの目の前で鳴いているのは、大型犬、血統種シェパード、 気がつかなかったけど……、 庭にずっと犬がいたんです❤笑
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