試されるとき

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この偽名が気に入らなかった、クリスティーヌ(イヴォンヌ)ゴーギャン…「ふざけるな!」まことの腹わたがいつなんどきも火山噴火であった。訳など無い、ただ己自身から逃亡をはかりたかっただけだ。ふざけるな!と常に活動状況がままならずに居たが、ある反面「致し方あるまいて?」とも考えに考えた末、自分なりの結果を出した。我がアンテナよ、彼らを平和へ幸福へと導きたまえ…だが5本指にはまだ鉛筆がある、まだシケモクがある、まだチュッパチャップスがある…とクリスティーヌはもう片方の5本指靴下の足の指と指の間にある物らをつまんだり、さすったり、にぎったり笑ったり怒ったり泣きながらも最後に付け加えて『まだあと4つの神秘を隠してある』と言い残しカヌーに揺られ島からだんだん遠ざかって行った。
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