試されるとき

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ある1人の乗組員は無気力でいた。自分の不甲斐なさがそびえ立つ山をいまから登る気力など残されてはいない。もう少し考える時間が欲しかったが、その男に対する家族の憎しみが時間を与えず無理に急がせた。彼らは願ったり叶ったりで大喜びで手を叩いてるに違いない。男は島流しの刑に罰せられたも同然、この新しい世界で生きて行くことに気分が乗らなかった…。
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