居候家族

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居候家族

タオルで頭をふきながら リビングに向かう。 「おっ、出たん?」 「あっ、はい。お風呂と、服、ありがとうございます。」 ペコッとお辞儀する。 「気にせんでええよ。」 とにこりと笑う。 「嫌いなもんとかある?」「特には、あっ、でも」 「んっ?あるん?」 「ピーマン…。」 「ピーマン…?」 「いえ、なんでもないです。」 「ええやん。嫌いなもんなんてだれでもあるんやから♪」 「すみません…。」 「遠慮すんな言うたやろ?子供は年上に甘えてええんやで?」 と僕の頭を優しく撫でる。 初めて撫でられた。 なんだか嬉しい…。
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