居候家族

4/8
前へ
/50ページ
次へ
「僕、施設にいたんだ。それでそこでいじめられていて、」 「施設?」 「はい、なんで、いじめられたのかもわからなくて…。そ、れ…で」 なんだろう、涙がでてくる 「もう、ええから、」 「話さして下さい!」 「…最後まで聞くわ。」 また僕は話し初める。 「それで、逃げてきたんだ…、夜中逃げた。」 「……」 「でも、行く、とこないし、無防備、だった…ん、だ。」 涙が溢れでてくる。 「泣かんといてや…。」 「泣いてなんか、」 「うちに来たらええやんか」 「えっ?」 「俺大歓迎やし、一人暮らしやから」 子供好きやしな♪ と言った。 「でも、」 「言ったやろ?子供は遠慮すんなって」 にっと笑った顔が優しかった。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加