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「てめ~!マジで、ぶっ殺すぞ!」
無意識に吐き出した自分の声の大きさに、驚愕しつつも、突然の環境の変化になんとか順応しようと、周囲を見回して呼吸を整える。
最初に目についたのはシミ一つない天井とそして、机の上には愛用のmp3プレイヤー。
(あれ?ここは俺の部屋・・・・。妙にリアルな夢だったな・・・。)
汗でグショグショになった額を左手の甲で拭い、安堵感から思わず深いため息を漏らす。
「ふぅ・・・。なんか、だりぃし、もうひと寝入りするかな・・・。」
一瞬、冷蔵庫の影に謎の生物の存在を確認したような気がしたが、敢えてその正体を目視ピントからはずし、瞼を閉じる。
「こりゃぁ!放置するにゃ~!イジッってなんぼだべぇ~?」
わぞとらしい、どこぞの方言とも知れぬ若い女の声が間髪入れずに、突っ込みをいれてくる。
まぁ。気づいてはいたさ。だが、面倒だから無視するのが一番。
「うぉーい。もすもす~?あれ、寝ちゃいました?」
「・・・・・・・。」
こちらを覗き込もうとする気配を察し、くるりと寝返りをうって、謎の生物に背を向ける。
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