おっさんと少年

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「そぉーれすか!無視ですか!知らないよ?泣いちゃうよ?泣いちゃうからね?!」 「・・・・・・・。」 「しくしくしくしくおよよよしくしくしく37・・・・。」 無視されたことが、よほど悔しいのか、悲しいのか。くるりと踵を返して泣き出す、謎の生物。 だがしかし、これは・・・ハイレベルにうざい。しかも、ダジェレ掛け算まちがってるし・・・。 「しくしくおよよよ~んしくしくしわ31・・・・。」 「だから、掛け算まちがってるっつーの!」 たまらず、突っ込みを入れる。 「おやおや、お目覚めれすかぁ~?」 そう呟き、体育座りの姿勢のまま反転して、こちらに近づく謎の生物改め、へんな恰好をした女。  と、いうより声の感じではもう少し年上の女性を想像していたのだが、見た目はかなり若く、自分より年下か同級生ぽい。  へんな恰好をした女改め、全力で変質者な少女は目を充血させて、鼻孔をひくつかせている。  「(ち。面倒くせぇな・・・。)すまんな。大した実力も無いくせに前に前に出ようとする若手芸人だと思って、ついな。」 「なあんだ!もう、にぃさん辛口でんなぁ~かないまへんわぁ~」 「(うあ。下手な関西弁でうざポイントMAX!)ははは。おいおい。兄弟子を肘でつつくなよ」 「うほぅ!これは失敬、谷啓、田中邦・・・ケイ!」  「(うげ。コイツ最後、言葉尻が合わない事に気づいて、無理やり同一に押し込めたよ)ははは。所でキミ。その恰好はどうしたの?と、言うか誰?」 「うぉっとぉ!気づいちゃった~?へへへ!」 変質者な少女は薄気味の悪い笑い声をあげて、すくりと立ち上がり、  「ぅおっす!オラおっさん!久々に下界にふぉふぃて来たらあっ。つおいおっさんにおゴホゴホ!ぶおgふぉって。・・・・オラわくわくすッゾ!・・・」  「(コイツ、ネタ噛みしやがったよ。しかも、無理やりセリフを繋げようとしたからゴタゴタになっちまってるし・・・。)そうか!おっさんか!おっさんなら仕方がないな!」 「うん。うん。仕方が無い。仕方が無いじぇりあ!飛んでイスタンブール!さね」 「(ダメだ俺もう限界だ!)わははは!オマエ面白いなぁ!」 ベシベシ(変質者な少女の額にチョップする音) 「あはは!にぃさんの突っ込みが痛い!」
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