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「気を取り直して、夢機関の『凄腕』←(ここ大事)エージェントである僕からの提案を聞いてくれないかなカナかな?」
「は?どうしたんだ突然改まって?そういうの似合わないと思うぞ?」
「・・・・・。」
自己主張のこもった発言にプリッツの顔を覗き込むと、その瞳から真剣さがヒシヒシと伝わって来た。だから俺もそれ以上に茶を濁すのを止め、
「なんだ。言ってみろよ」
「おっけぃ。あまり時間も無さそうなので、手短に言うね。」
「おう。分かった。」
プリッツは妙に勿体つけた口調で口を開く。
「キミを僕の助手として迎え入れたい」
「はぁ?俺に変態の一員になれと?」
おっさんのコスを差し、気怠さを存分に込めて問うて見る。
「失敬なぁ!ぷんぷん!ボク達は世界平和の礎を担う、素敵集団なんだぞ!凄いのだから!」
禿ヅラの一本だけやたらに長い毛を揺らして力説するプリッツ。
「具体的にどう素敵で、どう凄いのか知らんが、そのセリフだと怪しげなカルト集団にしか聞こえないな。それに、おっさんのコスを着た集団が世界を救うとか想像できねぇー」
「おっさんを馬鹿にしないでョ。それに、これはボク専用の戦闘服であって、エージェントがみんなこんな恰好している訳じゃないよ。まぁ、ボク的には仕事と趣味を兼ね合わせた最強の形態だと思うので、制服としての起用をボスに進言したのだけど、あの石頭が・・・・。」
「いあ。それが正常の判断だと思うぞ。」
「むぅ!?その言い草だと、まるでボクが異常な変質者みたいジャマイカ?!」
「あん?違うのか?」
殺気だった目で俺を睨むプリッツ。
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