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その直後、彼女は目を大きく見開き、耀に顔を近づける。
彼女の意外な行動に耀は思わず仰け反った。
「わ、私のこと見えるんですか?」
「え・・・。」
耀に対する彼女の第一声が質問だった。いきなり彼女に質問されたことに耀は驚いたが、その質問にすぐに答えられなかったのには別の理由がある。耀には彼女の質問の意図がわからなかったからだ。
耀の目には確かに彼女が見えている。しかし、そんなの当たり前ではないか?
そんな当たり前のことを何故彼女はわざわざ訊いてきたのだろうか?
何か深い意味があるのでは・・・と耀は考えるが、答えは出ず、返事をしないと失礼だと思い、
「はい。見えます。」
と、ありのままを彼女に言う。
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