3人が本棚に入れています
本棚に追加
空も晴れ渡り、空気も澄んでいる森の奥の城の昼下がりの出来事。
「暇だな。何故勇者は俺を討伐しに来ない。」
魔王城の執務室よりこんにちはー、魔王です。
もう昼下がりなのに、勇者は一組も現れないので暇で暇でしかたがないんですけど。
ここ20年くらい来てないんですけど。
これは迎えに行ってあげるフラグなのかね?ジジイにゃ最近の子が考えてることなんて分からないよ。
「なに考えてんのか分かりませんが魔王様、勇者が来ないことは良い事だと思いますよ?
死人でなくていいし、怪我人の手当てをしなくていいし、なにより城の修繕をしなくていいですしね。」
アイツら見た目ばっか派手な闘い方しやがって……と、ぼやいて遠い目をしているこいつは俺の側近。いいやつなんだぜ?どっかズレてるけど。
見た目だけなら城は壊れないと思うぞ。
「まあ、とりあえず仕事してくださいよ、し・ご・と!
変な気起こさないでくださいね。ただでさえ貴方の世話で忙しいんですから。」
ため息吐いちゃってるよ。
知ってるか?
苦労してるとハゲやすいらしいぜ。あれ?ストレスだっけ?
どっちでもいいか。
俺のことじゃないしね。
最初のコメントを投稿しよう!