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     蒼白い月の様な間接照明。 床にへばりつくように置かれたその四つの月は、ぼんやりとした影を浮かび上がらせる。 その影は絡み合い、黒い部屋の中でギシギシと音をさせて、 「んっ……は、ぁ」 「ッ……」 艶めかしい声と響かせる。 黒で統一された、シンプルというよりも殺風景といった方がしっくりくる部屋。 二十畳はあるだろうそのど真ん中に置かれた、真っ黒なキングサイズのベッド。 ベッドを囲むように置かれた四つの蒼白い月。 この部屋にはそれだけで、後は窓に掛かる黒い遮光カーテンと黒いクローゼットだけ。 いつもは他に何も無いその部屋に、今はベッドの脇に散らばった衣服が艶めかしく蒼白い月に照らされている。 「あ、は……ぁあッ」 「……」 「んぁッ……あッあッ」 「──」 俺の下で細い肢体をくねらせる女が艶めかしい声を上げる度、冷めていく自分に嘲笑を浮かべた。 どんな女を抱いても充たされない。 わかっているのに…… この無駄な行為を終わらせる為に、ギシギシとベッドを軋ませて最低な自慰行為と化したそれに終止符を打った。     
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