第三章

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あれから、朝までみよの家で寝てしまった。 一度みよと別れ、家に帰り支度し学校へ向かった。 「おはよ、日和。」 「おはよ。昨日はありがと」 「ううん。あんま気にしちゃダメだよ」 ニコッと笑いかけて、みよは自分の席に戻って行った。 正直まだ立ち直れてはいないけど、みよに話をきいてもらったおかげでだいぶ楽になった。 一時間目。 ふと外を見た。 男子が体育の授業をやっていた。 そこには、いつもの優しい笑顔の 久喜がいた。 私の心はズキリと音をたてて痛んだ。 私にしかみせないあの冷たい表情。 私だけ嫌われてると思ったら、つい涙がこぼれ落ちそう になる。 「・・先生、体調が悪いんで保健室行っていいです か?」 「ん?ああ、確かに顔色悪いな。いって来い」 耐えられなくなり、私は教室から逃げ出した。 やっぱりまだ立ち直れないな・・・ .
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