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ある日、森の中を一人で歩いている者が一人居た。
俺は翔木風也(しょうきふうや)、小さな村に住む青年だ。俺は幼い頃、この森で道に迷った事があった……だが二人の女性に案内して貰い、森から出れた……
------数年前-------
「ぐすっ、うぇぇぇぇん……ここどこぉぉ……」
森の中で小さな子供が泣いて居た。その小さな目にいっぱいの涙を貯めていた。
歩いても歩いても景色が変わらない、その小さな子供には考えられないほど歩いたはずだが出れなかった。
「うぅぅ……かえりたいよぉぉぉ……ぐすっ……うわぁぁぁぁぁん!!」
子供は足を止めその場で泣き出してしまった。
その時……
「おやおや、どうしたんだい?こんな所で」
「多分此処の森で迷ったのだろう、人間界の森だが迷いやすい所らしいからな」
帽子を被った女性と背の高い女性が子供は横に居た。
「ぐすっ……うん……ここから出れないの……」
子供は首を縦に振った。
「そうかそうか、なら私が森の外まで案内してあげよう。手を握って行こうか」
「う……うん……」
そして子供は出してきた手を握り、歩き始めた。そして10分も歩くと森の外に出れた。
「さぁ、出れたね。良かったねぇ」
そして笑顔で子供の頭を撫でる。
「あ、ありがと……」
そして子供は自分の家に向かって走り始めた。
そして帽子を被った女性は悟ったかの様に
「うん、じゃあ【またね】」
その言葉で子供が振り返ると二人の姿は消えていた。
---------回想終了----------
そんな事があり、俺は今生きていられる。あの二人は俺の命の恩人、忘れるわけがない。また会って礼が言いたい……
そして森の奥まで歩き、少し開けた場所に凄く傷んでいる古い神社が建っていた。
「こんな所あったんだな……それにしても古い神社だ……」
風也は傷んでボロボロな神社の周りを回り観察していた。
「ん?神社の中に嫌な感じがするなぁ……」
怪しげに神社の正面の襖を開けると……目が大量に見える物体が浮いていた。
「なっ!なんだこれ?!」
その物体から腕の様な物が突出し風也を捕まえる。
「ちょっ!は、離せ!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
その物体に引きずり込まれ風也はその場から姿を消し、その物体も神社から消え去った。
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