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300人を黙らせた男サカナクン
とある、大学の一風景。
四月。入学間もないころの話。
ゼミ対抗の発表のため学含む300人が食堂に集まっていた。
その少年はゼミ代表グループの一員だった。
別に話が上手いとかで決まったのではない。ノリである。
仮想商品企画をしてそれを発表し、ゼミ別にランク付するものだ。
僕らのゼミは何を発表したか忘れた。僕は記憶力がとても乏しい。
この前友人に「おまえにこの話4回目だよ。」と言われた。
何回も同じ話する奴は嫌われるというが僕はいつも新鮮。
大事なことは忘れないよ。・・・たぶん。
前のゼミの発表が終わり、僕らの番になった。
みんなの前に行き、スクリーンの前に立つ。
そして自己紹介から始める。
5人いる中で僕はマイクから4番目にいた。
一番目の人が自己紹介をした。
二番目の人が自己紹介をして「ぬりかべー」と前日お笑い番組でやってたらしいネタをやって クスクス と聴衆から笑い声が漏れた。
三番目の女性が気まずそうに自己紹介する。
僕の番になる。
僕の目の前にいた人が「あれ?なんかサカナ君に似てない?」
と少し大きめの声で言った。
周りも「あぁ」みたいな空気だった。
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