第1話 セブンシンズ

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「キャー!」 「ウォーテル様ー!!」 《主役の登場ね》 (らしいな) ウォーテルは真っ白なタキシードを着て優雅にワイングラスを持って甲板に現れた 相変わらずイライラさせる面と香水だ 「今日は皆来てくれてありがとう 僕はとても嬉しいよ」 そう言いながらウォーテルは一口ワインを飲む 「キャー!」 「ウォーテル様素敵ー!」 《アル……燃やしていいか?》 (サティ、我慢だ 我慢してくれ) 《ちっ……!》 どうやらサティはあいつを燃え散らしたくて仕方ないようです 「ん……?お、おぉ……これは」 「ん?」 《どうやら釣れたみたいね》 (ビンゴ) ウォーテルはずっとオレを見たまま(キモい)ゆっくりと歩み寄ってくる 「こ、これは……お名前は何というのかなお嬢さん?」 《なんか思いうかんだのを名乗りなさい》 「……ベル」 《私の名前ー!!》 ベルが頭の中でビシィッと鋭い突っ込みを入れる うん、なかなかの突っ込み具合だ 「可愛い名前だね 良かったら僕の部屋に来ない?」 《………………ヤリ〇ン》 (リヴ……そんなはしたない言葉を使うのはやめなさい) 「……はい 是非」 オレはこれでもかっ!というくらいの笑顔で返す うん、自分でやってて鳥肌が立ったよ 「なら行こうか」 そう微笑みながらウォーテルはオレの手を握って再び船の中へと入っていく その際に周りの女性達から視線……もとい死線が凄まじかったのは言うまでもない 《……油断大敵だよ》 (分かってるさ 絶対にあの化けの皮を剥いでやる)
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