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(仮説)
ウインカーを上げ矢井田サービスエリアへの進入路に入った時突然後ろの仮眠ベットから上半身を起こし
「違うわ!」
新川が体つきに似合わない大きな声で叫んだびっくりした山下が
「何が違うんだい?」
尋ねると新川は3週間悩んだ彼女なりの仮説を話し始めた、
彼女の仮説は今回の子豚達が成長が止まったかのような状態を病気ではないと直感していた病気であるならば何かしら子豚達の症状に個体差が生じる筈なのに全ての子豚が元気に毎日飼料を食べ走り回っている事が根拠となっていた、
山下自身も病気では無いと感じていたが原因が何かはさっぱり解らすに居た彼女の仮説は続いた
「飼料に何か問題あるのよ」
「でも、前回の子豚達は何にも問題無く成長したよね」
山下が発言すると彼女の話しは赤麹菌の特徴から入った、
この麹菌は体内に入ってNK細胞(ナチュラルキラー細胞)いわゆる免疫力を活性化させる効果が開発者である山本社長より報告されており一般的な乳酸菌を使用した飼料化より健康的な養豚経営が可能であるとの山本社長の説明とがプラントを立ち上げる一つのきっかけなっていたがその部分を問題視していた、
「確かにNK細胞は癌細胞の増殖抑制には素晴らしい効果が認められけれど、何かしらのウイルスが入り込んだ細胞にNK細胞が攻撃を仕掛けた場合どうなのかしら?」
山下は黙り込んでしまった。
更に話しは続く、
生物の進化に方向性は無く
その時代の環境に対応出来た種が生き残り突然変異に近い形て多様化し次の環境変化を又迎える、
何万回か繰り返して
いまを生きているんじゃないかしらと言う彼女独特の進化論まで飛び出して、
だとしたら単純な生物程変化し易いから
人類が死滅しても微生物は生き残るはずで抗生物質や殺菌材に死滅しない耐性菌、赤痢菌の毒素を獲得した大腸菌O157、彼らは、いとも簡単に変化する、
意図的で無いにしても新たな能力で環境変化に対応する果たして人間は?
山下は聞きながら気が遠く成る思いがした、
人類が科学と化学を進歩させる度に地球上の自然を破壊し生物を絶滅させ
人類に対する脅威を一見取り除いてきたかの様な錯覚の中で
人びとの欲求に寄る経済活動で排出される廃棄物とガスと汚水、
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