第一章

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    「フゥ…助かったぁ」   誰も居なくなった部屋を見て、胸をなで下ろした     昔っからパパのお説教は、とにかく長い。   気が付くと、最初の話からだいぶ脱線していたり突然過去のことを振り返って、「乃亜もあの頃は…」なんて自分の世界に入っていることもしばしば。   話の長さとクドさは校長先生並みだ。      (電話の相手に感謝しなくちゃ) でも本当はそんなパパが大好き。    いつも忙しくてあんまり家にいないから話す事は少ないけれど、暇さえあればママとピノと一緒に出かけたり…  少しでも一緒にいる時間を作ってくれている 毎日疲れてると思うのに…     本当はすっごく優しくて家族思いなのも知っている     ……それに自分の父をこう言うのはおかしいけれど、顔もカッコ良い    さっきみたいに、時々ちょっと怖いけど、そんなパパも好きだったりもする。    パパには恥ずかしくってこんな事いえないけどね。     ちなみに、ピノってゆうのは愛犬の名前。   アイスのピノが好きだから、ピノ。   パパって以外と単純   ピノはまだ三才。いつも家では一緒に寝ているいつも一緒の大切な存在。     パパの海外出張中にママと内緒でピノを家に買って連れてきて、パパが帰ってきた時の、あのビックリした顔…   今でも思い出すなぁ。     絶対怒られると思ったのにパパが、「…名前は?」って聞いてきたときはママと一緒に目を丸くしたっけ…  
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