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「フフ、懐かしいなぁ」
ふと、時計を見ると短い針がもう10を通過していた。
「もう10時か。そろそろ帰んなきゃな」
「よっこいしょっ」と重い腰を上げて帰りの支度をした。
***
──ガチャ
「ただいまぁ~」
玄関で叫ぶと、パタパタとスリッパの音と一緒にママとピノが下りてきた。
「あらあら乃亜、今日も遅かったわね。お帰りなさい。ほらピノ、乃亜ちゃんにお帰りのchu~って」
足元にいたピノをママが抱き上げ顔に近付けてきた。
「ん~、ピノちぁ~んただいまぁ。今日はもね、急に踊りたくなって踊っていたの」
「踊ってたって、またパパの会社に行ってたの?全くもう…乃亜は困ったさんねぇ」
呆れ顔でピノに向かって「ねぇ?」と、話し掛けてる
ママは本当にピノに甘いんだから。
「ぁ、そうだ今日は乃亜の好きなすき焼きよ。久しぶりに日本に来たんだし、japanesefoodにしたゎ」
そういえば、さっきからいい匂いがぷんぷんしてる……
早速リビングへ飛び込んだ。
今は冬休み。
私たち中谷一家は3年前から韓国に住んでいる
ママが韓国人だからね。
でもパパは、日本の会社が忙しくてほとんど日本に滞在って感じ。
でも少なくても2ヶ月に一回は会えるし、もうこの生活にも慣れたから寂しくはない
高校一年生の私は学校に行きながら、未来のスターを夢見て韓国のスクールに研究生として通っている
通い始めてもう二年だ。
主に歌とダンスのレッスンがある。
本当は日本語のレッスンもあるけど、前まで日本に住んでいたから日本語はペラペラ~
むしろ日本語の方が上手いと思う
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