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翌朝、早起きしてパパと一緒に入社
今日も空部屋でダンスの練習をしなくっちゃ。
そして、いつものように部屋に入ってパパと別れようとした。
「じゃあねパパ。今日もお仕事頑張って、お家で待ってるから」
ぎゅっと抱きついて、部屋にはいろうとした
でも──
「乃亜、ちょっと待ちなさい。」
パパに呼び止められ、振り返った。
「ん?なぁに?」
一歩近づいてパパは話し始めた。
「いいか?いつも言っているようだが、困ってる人がいたら助けてあげるんだぞ?」
「…は?いきなりどうしたの?」
「いや、おまえにも一人の人間として覚えていてほしかったんだ」
「……?」
曖昧とゆうか、はっきり言いたい事が分からないとゆうか…
「もし迷っている人が居たら案内する…とか、困っていたら話し掛ける…とかな」
「……ますます意味分からないよ
「まぁ、仮の話だ。ぁ…いつも言っているようだが、あんまり局の中出回らないように。」
念を押すように、強く言った
「分かってるよ、大丈夫。それに、芸能人に会いに来てるんじゃなくてダンスしにここに来てるんだし…それよりパパ、時間大丈夫なの?」
聞いた瞬間、慌てて時計を見た。
「ヤベ、そろそろ来る時間だ…それじゃ乃亜、さっきの事をしっかり守るようにな、じゃっ…」
バタバタと走って行くパパの背中に向かって「はいはーい。」と返事をして部屋に入った。
──ガチャ。パタン
今日のパパ、なんかちょっと─…いや。かなり変だったな
今日は大変な仕事があるのかも。
「…それより…練習練習。」
無駄な考え事を止め、いつものようにノリの良いヒップホップ調の音楽をかけて、動きやすいパンツに履き変えた
[スイッチ、ON。]
何かが乃亜の中に入ってきたように動きだす
乃亜の一度入れたスイッチは、なかなか切れない。
ダンスにかける情熱と集中力は尋常じゃない
そのくらい、好きなんだ。
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