1人が本棚に入れています
本棚に追加
~放課後~
「空、今日はどこいく?」
そうあたしにたずねてきたのは、親友の上川 琴音。
「今日は、皆でカラオケ大会!」
「いいね!」
他の友達も誘い、町中を歩いていたとき…。
「…ん?」
あれは…、
「…竜樹?」
あたしたちの少し前を、竜樹が、こっちに全然気づきもせずに歩いていく。
あたしが声をかけようとしたとき。
…見てしまった。
竜樹が、あたしの知らないオンナノコと、仲良さげに、楽しそうに歩いているところを。
そう。あれがオンナノコだ。
あたしとは、全然違う。
ロングのふわふわの髪。
華奢な体。
優しい笑顔。
…ズキンッ…
なんだろ、これ…。
なんか、胸がいたい…。
早く、この場所から逃げ出したい。
「ね、早くいこっ!」
あたしは、不思議そうな皆を押しながら、夢中で歩いた。
最初のコメントを投稿しよう!