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弐
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にやにやが止められない。鏡の前でふんっと気合いを入れるも頬が弛む。
へらっとした顔のまま部屋を出て、一階の食堂へと向かった。
「おっはよー!」
扉を勢いよく開けて元気に挨拶する。
「げぇ…朝からうぜぇ」
「おいチビ。朝からキモい顔で挨拶すんじゃねぇよ」
「失礼なっ爽やかな朝の挨拶だろうが!」
「あぁー朝からうるせぇ。ンなことより飯食うぞ」
「あっ俺も一緒していい?」
「勝手にすれば」
ぶっきらぼうな言葉だが、俺を拒絶はしない。へへっと笑いながらそちらに近づいた。
そう、あの盗賊退治以来、周りの反応が変わったのだ。
俺を無視するばかりだったのが、返事をしてくれるようになり、なんと食事を一緒にしてくれるようになったのだ。
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