4章 帰りたい場所

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弐  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「そこどけぇぇー!」 「「なっ!」」 俺の叫び虚しく、避けることのできなかった奴らの上に落ちる。むぎゅっと嫌な音がした。 踏み潰した奴の顔は見覚えがない。ということは盗賊の一味だな。良かった仲間を踏みつぶさないで。 ぱんぱんと服の埃を払い、俺の前で尻餅をついている警備隊の奴に手を伸ばした。 「大丈夫か?ごめんな突然降ってきて」 …この謝罪自体おかしいような気がしないでもないな。 ぽかーんとしている奴の腕を引っ張り立たせる。服の土埃を払い、剣を持たせる。 「今の状況は?」 「へっあぁ、ヒトエ隊長が足止めくらって、今ここにいない。そのせいで警備隊と紅の連携が取れなくなってる」 まだ頭が状況についていけてないようだが、俺が聞いたことにすらすらと答えてくれた。 なるほど、ヒトエ隊長がいないからこんなに陣形が乱れてんのか。 俺はすぅっと息を吸い、大声で叫んだ。 「よく聞け!!警備隊、紅関係なく、今近くにいる奴と組め!2人で1人を倒せっ!怪我人はしんどいだろうが自力で戦線離脱しろ!」 走りながら大声で指示をしていく。途中おされ気味な警備隊に加勢し、相手の刀を弾き飛ばして鳩尾に拳を叩き込んだ。 「怯むな!こっちの底力を見せてやれ!!」  
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