4章 帰りたい場所

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変わり始める 壱  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「うぇっちょっ!」 「うっせぇ!い、今のは間違いだ!」 「えっいや…あっ!もしかして、戦いの時名前呼んでくれたのもツバキなのか?」 ツバキが俺を庇う直前に聞こえた、必死に自分の名を叫ぶ声 あれもツバキだったんだ。 「ちげぇっ!」 「いや、でも」 「ちげぇってんだろうが!マメチビの聞き間違いだボケ!!」 デカい声で叫ぶと俺の頭の上から手をのけ、ツバキは先に馬車へと行ってしまった。 押さえつけられた頭をさすりながらその後ろ姿を見つめる。 なんだよ。初めて名前呼んでもらえたと思ったのに。  
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