4章 帰りたい場所

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弐  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 少しふてくされながら、自分も馬車に乗ろうと荷物に手を伸ばす。肩を動かすとズキンと痛む。それを堪えて腕を動かした。ところが俺の手よりも先に、誰かが横から荷物を手に取り歩いていく。えっと顔を上げると、ぱしーんと後ろから頭を叩かれた。 「だっ!」 「何とろとろしてんだよ」 「早く乗らねぇと置いてくぞチビ」 「へ」 ぽかーんと前を見つめると、紅の奴らが俺の荷物を抱えて先を歩いていた。 「えっ、あれ、荷物」 状況が理解できず混乱する。 だって紅の奴らは俺のことを無視するばかりで、あちらから話しかけたり、ましてや荷物を持ってくれるなんて有り得ないじゃないか。 突っ立つ俺に向かって再度声が掛けられる。 「早く来いって言ってんだろ豆」 そっぽを向きながらぶっきらぼうに言う。でも、その声には嫌悪感なんて微塵もなくて。 「紅に帰るぞ」 暖かさがあったから。 「っ!うんっ!」 少し泣きそうになりながら、みんなの方へ駆け出した。 少しずつだけど、変わり始めている。 俺も、紅も  
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