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四
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サラダを頬張りながら上を向くと、キリヤと目が合った。
「おっはよーシオンちゃん。怪我大丈夫ー?」
「んあ?あー大丈夫だよ。休みもらったし」
そう、盗賊退治後俺は療養を命じられ、しばらくの間訓練も見回りも休みなのだ。ちなみにツバキもスイも同様の理由で休みをもらっている。
「そっかーあっ!俺シオンちゃんにお願いがあるんだけどーご飯食べ終わったら俺の部屋来てくれないー?2人で話したいことあるんだー」
「別にいいけど。俺も聞きたいことあるし」
「良かったぁ寮の二階、一番角っこが俺の部屋だからーじゃ、また後でねー」
へらりと笑うと、俺たちとは別のテーブルへと歩いていった。
ちょうどいい。
聞きたいことがあったし、キリヤともじっくり話す良い機会だ。
むふんと笑い、大声でおかわりっと叫んでご飯をかき込んだ。周りの奴らはまだ食べんのかよ、と若干呆れ気味だ。
そんな俺を、冷たい瞳でキリヤが見ていたなんて、知らなかった。
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