5章 変わり始める日々

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弐  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 写真を右手に持ち、キリヤを見つめる。 取り出した写真に目をやったキリヤは、目を見開き驚愕の表情をした。だがすぐにいつもの食えない笑みを浮かべ直し、口を開いた。 「1年前の事件ー?なんでそんなの知りたいのぉ?」 「なんとなくだけど、その事件がレンとチガヤに関係してるんじゃないかと思って」 そう、なんとなくだけど、この事件は無関係ではないような気がするんだ。 じっと相手を見つめると、キリヤは眉間に皺を寄せて不思議そうな顔をした。 「シオンちゃんさぁー何でそんなに他人の事に首突っ込もうとするの?」 俺が何か言う前に更に言葉を重ねる。 「だってさぁめんどくさくない?他人の事に関わったってさぁ疲れるだけじゃん」 心底不思議そうに聞いてくるから、俺もキリヤが何故そこまで不思議そうにするのかが分からない。 「他人って言っても、紅で一緒に働く以上仲間だろ?仲間の事を気にかけるのがそんなに変か?」 今度はキリヤがポカーンとする。気にせず言葉を続けた。 「お前にとってレンは他人じゃないだろ。付き合いの長い仲間なんだから」 「仲間…?」 ぽかんとしていたキリヤは小さく呟くと、次いで口を弧の字にして笑った。 「仲間ぁ?あはーそれは違うよぉ」 キリヤが俺の方へと二歩近づきすぐ目の前に立つと、俺の耳元に顔を寄せた。 「そんなお綺麗な関係じゃないんだよ」 言うなればぁ 「共犯者?」 耳通りの良い声が鼓膜を静かに揺らした。  
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