5章 変わり始める日々

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四  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 俺のどもりようを不審に思ったのか、ガーゼに指を這わせるとびりっと一気に剥ぎ取った。 「あだあっ!」 「…へぇー」 痛みに悶える俺は、一瞬にして部屋の温度が下がったことに気づかない。 ゆっくりとキスマークの上を撫でられ、背筋がゾクリとする。 「ふぅーんそういう事かぁ。何、体使ってアイツ等に取り入ったの?」 「はぁっ!?」 「地味男のクセによくやるねーアイツ等もこんなダサ男に簡単にほだされてさ、馬鹿だなぁ」 「なっ!ふざけんなよキリヤ!何勘違いしてんのか知らねぇけど、アイツ等まで愚弄すんのは許さないからな!」 軽口を叩きながら俺を受け入れてくれた奴らの顔を思い浮かべて、キリヤに怒りをぶつけた。 アイツ等を馬鹿にするのは許さない。 キリヤはゆっくりと顔を上げると俺を見下ろしてきた。その顔を見て体の動きが止まる。 いつものにやけた笑みはない。 無表情 何の感情も映さない瞳 怒りも嫌悪も何もない 一瞬怒りを忘れキリヤを見つめる。 「あぁー…、ほんと面白くない」 ぽつりと声が落ちるのと、肩を強く押されてベッドに倒れ込むのがほぼ同時だった。  
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