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よく走る道なのに、今夜はいつもとは違う景色に見えた。
雨は嫌いなはずなのに
何故か心地よくさえ感じた。
「どっか行きたいとこある?」
彼が運転しながら聞いてきた。
「う~ん…。どこでもいいよ。」
あたしはそんな曖昧な言葉を返していた。
「う~ん…。じゃぁ適当に走るから、どこか思い付いたら言ってね。」
彼は前を見たままそう言った。
車はいつしか国道を走っていた。
彼とは、ゲームの話で盛り上がった。
「どうしたらあのレベルまで行けるの?」
あたしが聞くと
「俺は、やってる年数が長いからね。ひたすらやりこなすしかないんじゃないかな。」
彼がニマッと笑いながら言った。
「やっぱそれしかないんだよね。」
あたしが少し落ち込み気味に言うと
「まぁ…頑張れ!」
と、またしてもニヤッとしながら彼が言った。
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