8人が本棚に入れています
本棚に追加
「……あれ?」
いつの間に眠っていたのだろう、気付けばもう朝になっていた。
記憶を掘り返すと、妹のことを少し考えた辺りから記憶が無いためそこらあたりで寝てしまったのだろう。
体を起こし、ベッドに腰を掛け体の臭いを嗅ぐ。少し汗の臭いがし、いやになった。
足に力を加え立ち上がり、机に置いていたベルトを腰に巻いて剣を掛ける。
そのまま部屋から出て階段を降りる。降りた先ではガイがせっせと食事を作っていた。
「おはよう…」
俺の声で存在に気づいたのか此方を見て挨拶を返してくれた。
「おはようユーキ君。御飯が出来るまで時間があるからお風呂に入っておいで。昨日入ってないだろう?」
「じゃあ遠慮なく入らせてもらうよ…」
そう言ってバスルームまで足を運ぶ。
脱衣場で適当に服を脱ぎ捨て風呂に入る。
湯の温かさで頭が起き出し、体の活動が活発化する。
「朝風呂……サイコー」
適当に独り言を発し風呂を満喫する。
数分間風呂に浸かり、ちょうどよく温まった所でバスルームから出て服に着替える。
着替え終わったあとガイの所に戻る。するとテーブルには四人分の食事が用意されていた。
「随分と準備が早いな」
「温かいうちに食べる方が美味しいからね。それよりお風呂はどうだった?」
「ちょうどいい湯加減だったよ。ありがとな」
「別に構わないよ。さて…二人を起こしてくるね」
そういうとガイは二階に上がっていった。
………ネイアの部屋って二階だったのか?
ドコ゛ォン!!
「人が着替えてる時にいきなりドアを開けるとは何様のつもりですか…!!」
「………それは起こしに来たんだよ」
「私は、あなたがノックした時に起きてます。ただいま着替えてる途中なので少しお待ちください。と言ったでは無いですか!」
「わからないじゃないか。嘘をついてるかも知れないでしょ?」
「嘘をつく理由が無いじゃないですか!!」
「上から92・68・88…かあ。ベストサイズだね」
「―――――!!!!! 人のサイズを言うなぁぁぁあ!!」
ミカエルの叫び声と共に何かが割れる音とガイの悲鳴みたいなのが聞こえた。
すると、すぐ其処にあった部屋から眠たそうに目を擦りながらネイアが出て来て事の事情を聞いてきた。
「なにか……あったの…?」
「知らん方がいい…と思う」
最初のコメントを投稿しよう!