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数分して怒っているのか(怒って当たり前だが)ミカエルが荒々しく階段を降りてきた。
「どうしたんだろ…」
「さあな…」
食卓まで歩いたミカエルは机の上に置いてあった胡椒ビンの中身全てをガイのスープの中に入れ、かき混ぜた。
なにをしているんですか……? 新手のイジメですか?
胡椒ビンに新しい粉末胡椒を入れるとミカエルは爽やかな顔で此方を見た。
「さあ、食べましょう? あの変態はほっといて」
「「分かった…」」
俺とネイアの言葉は綺麗にシンクロし更に二人の椅子に座るタイミングまでもがシンクロした。
沈黙………。正直、なにを話せばよいか検討すらつかない。しかしその沈黙をネイアが破った。
「ねえ、何があったの?」
「ガイが私の部屋に入るなり「クンカクンカ。ふぉー…ミカエルたんの服はいい匂いだおー!」とか穢らわしい言葉で私に詰め寄ってきたので制裁を加えただけです」
あの爽やかな青年にそんな所が……。イメージが壊れそうだ。
「しかし彼は「ああ…いい! もっと! もっと僕をいじめて下さいお嬢様!」などと言ってくるのですよ…? あんな辱めを受けたのは神様以来です」
まさかのM。 驚き以外の何ものでもない。 今度から見方を変えなくてはならないかもしれない……
するとドアが不意にドアが開きそこから変態ガイが家に帰還した。
「あ、変態」
「ユーキ君。僕は変態じゃないよ?」
彼は入るや否やすぐに椅子に座ったが、飛び跳ねるように椅子から立ち上がった。
彼は尻を押さえながら悶絶していた。其処には画風が何個も刺さっていた。
「イジメか!?」
「そうですがなにか?」
涙目になりながらも訴えるガイに即答したミカエル。
「僕が何かしたかい!?」
「したじゃん」
と俺が返事するも、自分がしたことに悪いことは含まれていない! というのでミカエルから聞いた話をガイに言ってみた。
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